シンデレラのSweetなお時間
two
ー
「……」
仕事を終え、時刻は夕方6時半となった頃
私の姿は、会社から少し歩いた先にあるとある小さなビルの前にあった。
(ここ、だよね?)
見た感じ、少し古びた三階建ての小さなビル。
看板もなければ何かの会社、といった風でもないそこは余計に怪しさを醸し出す。
(か…帰りたい…)
でもここで逃げたら私は間違いなくクビ…
でもこんなひと気がなさそうなところで、何をされるかなんてわからないし…
(…帰っちゃおうかな…)
そう思わず一歩退いた、その時
「安藤」
「ひいっ!!」
背後にはタイミングよく現れた、澤村主任の姿。