シンデレラのSweetなお時間
例えるならば、光と影。もちろん私が影。
けど影は影でそれなりに、自分の役割を務めるべく頑張って働いてきた。
そのうちこんな私にはもったいないくらい優しい彼氏も出来て、彼が一人暮らしの私のアパートに転がり込み半同棲生活をして一年…
仕事はロクにない彼氏だったけど、すごく優しくて愛してくれて…これまでの人生では考えられないくらい幸せだって、そう思った。
その幸せの為なら、お金も物も惜まず貢げた。
が、その結果がこれ。
(…要するに、私はただの金づるだったわけだ)
「安藤」
「!はっはい!」
至った結論に肩を落とし仕事に取り掛かろうとしたその時、不意に名前を呼んだ低い声に私は席を立ち、そのデスクへと向かう。