シンデレラのSweetなお時間
「安藤」
「はっはいい!」
すると呼ばれた名前にビクッと姿勢を正す私に、主任は書類を数枚手渡す。
「このデータ、入力頼む」
「はい!頑張ります!」
相変わらずその表情から気持ちは読み取れないけれど…それでも今回も、彼は言葉や顔に出して怒ったり叱ったりすることはない。
(出さないだけで私に対してかなりイラついてると思うけど…)
うう、と気まずい気持ちを抱えながら、私はカチカチとパソコンのキーボードを叩いた。
「安藤さん、これもお願いしていい?」
「ついでにこれもー」
「はい」
そして普段の仕事に加えどんどんと追加されていく仕事。それを黙々とこなす一日。