Hair cuts

ヘアカッツというのが最近の浩人のマイブームらしい。この表現を浩人はとても気に入っていた。

きっかけは、外国語の授業。外国人講師が来た日、「あなたの夢はなんですか？」と聞かれた浩人は、堂々と「アイ　アム　ヘアカッツ」と答えたのだ。

教室中が笑いの渦に包まれ、外国人講師は苦笑いしながら肩をすくめていた。以来、何かと「ヘアカッツ」と言う。

ＯＫ、ＯＫと外国人講師は言い、同じ質問を俺にした。俺がもごもごして答えられないでいると、今度はさくらにした。さくらは「My dream is becoming a beautician」と綺麗な発音で答えた。

その後も、外国人講師と英語で話をしていて、俺や他のクラスメートは「おぉ、すげぇ」を連発した。