Hair cuts
ふと、会話が途切れ、微妙な間ができた。いつの間にか家からは親父の気配は消えていて、俺たちは正真正銘の二人きりになっていた。
目が合うと、さくらの顔に緊張が走った。その瞬間、俺は、さくらをものすごく愛おしく感じて、たまらなく欲しくなって、気がつくとぎゅっと抱きしめていた。
なんとなく付き合い始めて三ヵ月が過ぎた俺たち。嫌いじゃないからという理由で付き合っていたさくらに、でも今俺は、はっきりとした恋心を抱いている。
「俺と付き合ったこと、後悔してない?」
答える代わりにさくらは俺の体に回した腕に力をこめた。
「正直、初めは勢いもあった。愛華たちがうるさかったし、まぁ、いいかなって。でも今は…」
「今は?」
体を離してさくらの顔をじっと見つめた。一呼吸置いて、さくらは言った。
「愛華たちに感謝してる」
嬉しかった。さまに俺も同じ気持だったから。最高じゃん。そう伝える代わりに、俺はさくらの唇に自分のそれを重ねた。それから、そっとさくらをベッドに押し倒した。さくらは抵抗しなかった。
裸のさくらは思っていたよりずっと豊満で、小麦色の肌は滑らかに輝いていた。エアコンの温度設定が低かったからか、俺たちの体はすぐに汗ばみ、シーツにしみをつくった。一体どこまでが自分の体で、どこまでがさくらの体なのか。境目がわからなくなるほど体を重ねて、どろどろに溶け合うたびに、さくらへ対する愛おしさが膨らんだ。
幸せだった。
セックスをして、気持ちいいではなく幸せだと感じたのはこの時が初めてだった。
目が合うと、さくらの顔に緊張が走った。その瞬間、俺は、さくらをものすごく愛おしく感じて、たまらなく欲しくなって、気がつくとぎゅっと抱きしめていた。
なんとなく付き合い始めて三ヵ月が過ぎた俺たち。嫌いじゃないからという理由で付き合っていたさくらに、でも今俺は、はっきりとした恋心を抱いている。
「俺と付き合ったこと、後悔してない?」
答える代わりにさくらは俺の体に回した腕に力をこめた。
「正直、初めは勢いもあった。愛華たちがうるさかったし、まぁ、いいかなって。でも今は…」
「今は?」
体を離してさくらの顔をじっと見つめた。一呼吸置いて、さくらは言った。
「愛華たちに感謝してる」
嬉しかった。さまに俺も同じ気持だったから。最高じゃん。そう伝える代わりに、俺はさくらの唇に自分のそれを重ねた。それから、そっとさくらをベッドに押し倒した。さくらは抵抗しなかった。
裸のさくらは思っていたよりずっと豊満で、小麦色の肌は滑らかに輝いていた。エアコンの温度設定が低かったからか、俺たちの体はすぐに汗ばみ、シーツにしみをつくった。一体どこまでが自分の体で、どこまでがさくらの体なのか。境目がわからなくなるほど体を重ねて、どろどろに溶け合うたびに、さくらへ対する愛おしさが膨らんだ。
幸せだった。
セックスをして、気持ちいいではなく幸せだと感じたのはこの時が初めてだった。