【完】お人好しな彼に、恋をしました。
って、感心してる場合じゃない!
彼を起こしたら早く済むけど…気持ちよさそうに寝てるんだもん、寝かせてあげたい。
先程取り出した携帯を開き、麻桜のラインに『バカッ!』と書き込んだ。
「んー…」
外の景色を見ていたら、ふっと肩の重みが消えた。
「…あれ、俺いつの間に寝てたんだろう」
種梨くんと一瞬目が合い、そのあと私の服を掴んでる手に気付いたようで。
「……ごめん。俺、いつから?」
「…そ、それがわかんなくて」