【完】お人好しな彼に、恋をしました。
「た、種梨くん、部活はないの?」
「あぁ、毎週この日は休みなんだ。部活ない日はここ手伝ってるんだ」
母さんの知り合いの店だからさ、と彼が続ける。
「決めた!ハンバーグ弁当ご飯大盛りね」
「了解!待っててな」
レジ前にいた種梨くんが奥へと消えていく。
「今日はあんまり人来てないのね……遥希くん目当てのうちの生徒が多いのよ……」
「確かにあんな爽やかな店員いる店だったら、フラッと来ちゃいそうだね……」