【完】お人好しな彼に、恋をしました。
「レンの制服の袖、大変なことになってるな……」
「あの子にやられたんですー」
泣き真似をしながら麻桜を指さす廉夜くん。
麻桜はケタケタ笑ってるし。
そして、廉夜くんをなだめた種梨くんが私を見る。
「足りてない色とかない?俺今から先生のとこ行くから必要なら言って」
「あ、じゃあ……黄色のペンキ、かな」
麻桜がペンキの入ったバケツごと振り回しはじめたし。
「りょーかい!じゃあ取ってくるな」