都会育ちのギャルが田舎に転校してきました
「遅刻してきたテメエのせいで時間食ってんだよ。さっさと乗れ」
「は?謝ったじゃん。しかもわざとじゃないし」
「どうせメイクだろ?その髪も。時間ねえなら出来ねえだろうが」
「…っ」
正論を言われてしまえば何も言えない。早起きはしたたけど、集合時間を忘れたのは、私のミス。悔しさのあまりギュッと、拳を固く握り締める。
「ま、まあまあ。湊も愛莉紗ちゃんも落ち着こう?ほら、学校行くんでしょ?」
仲裁に入ってきた太陽。見た目からして人が良さそうな太陽と八重は、穏和な性質なのか、私と湊が放つピリピリとした空気に、顔が強張っていた。