都会育ちのギャルが田舎に転校してきました




いま、菜穂がいることに感謝だ。菜穂と居るから八重と太陽は話し掛けて来ない。


転校生の私と、孤立気味の菜穂の異色コンビは最高だね。




「終わったあ〜!菜穂のアド入れたよお」




カチカチカチカチカチカチ。絶え間なく鳴っていた携帯のプッシュ音が止む。操作を止めると、画面を私に見せてきた。




「どーも」




淡白ながらお礼を言うと、菜穂は私の紫色のスライド型携帯を元に戻してストラップを弄る。


菜穂の桃色の携帯にジャラジャラと付いているストラップとは裏腹、私の携帯には四つ葉のストラップがたった1つだけ、付いていた。

そのストラップは――――‥
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