都会育ちのギャルが田舎に転校してきました
ゆ〜らゆら
ゆらりゆらり
〜〜〜〜〜〜〜


左右にユラリユラ〜リと波を作り、空中で移動を繰り返す四つ葉のクローバーを冷めた目で見つめる。

『―――――愛莉紗これやるよ。四つ葉好きなんだろ?』


そうやたらと自慢気にプレゼントしてくれた彼。誰だっけ?顔も名前も思い出せない。記憶に靄が掛かって分からない。ただ貰いものだから貰っただけだし。


菜穂は“別れた彼氏”と言った。


彼氏?


違う。そんな大層な間柄ではない。“彼氏”そう菜穂が言ったとき―――‥












端で湊の肩が揺れた気がした。


気がした、だけ。
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