都会育ちのギャルが田舎に転校してきました
こんなにも静かな教室。
普通のトーンで会話する私達の声は良く響き渡る。
盗み聞きと言うよりも自然と耳に入ってくる会話。湊や八重、太陽が私達の会話に耳を傾けていても全く可笑しくはない。
別にそんな事気にしないけど。
「――――で?誰からなのお〜?この四つ葉は!やっぱ彼氏君〜?」
「覚えてない」
「はあ?何それえ」
からかうように笑みを浮かべていた菜穂は不満げに口を尖らす。私を悪女と呼ぶ菜穂だけど、菜穂もかなりの性悪女だと思う。
彼氏だと肯定させて根掘り葉掘り聞こうと色々聞き出そうとしたに違いない。魂胆が丸見えだ。