都会育ちのギャルが田舎に転校してきました
「お婆ちゃんに上げるのお!病気が治りますように〜って!お婆ちゃんが早く元気になれるように、四つ葉のクローバーを上げようと思ったの〜!」
「菜穂…」
「お婆ちゃんの病気治ったら都会に戻れるから」
「……」
私の感動を返しやがれ。
少しでも見直した私が馬鹿だった。純粋で優しい笑顔に、ジーンとキタのに。胸に響いた時間が勿体なかった。
“お婆ちゃん”ではなく“たあ君”のことを思い浮かべての満面の笑顔。動機が不純すぎる。純粋にお婆ちゃんの心配しようよ!?
…やっぱり菜穂は菜穂だと思った。