都会育ちのギャルが田舎に転校してきました




禿げたツルツルの頭を光らせ、教師はこちらに顔を向けた。




「なら高槻、日下部に教科書見せてやってくれ」

「は?」




私は思わず声を出してしまった。禿げ教師が、湊に教科書を見せるようにと言ったからだ。


見る?教科書を?2人で?1つの教科書を?―――――はい無理。絶対に無理だね。


首を左右に振り、拒絶の意を示す。まず教科書なんて無くても授業は出来るよね?うん。だから要らない。


そう勝手に結論付けた。


禿げ教師はもう授業に入っている。あまり生徒のことは気にせず、自分のペースで進める教師みたい。
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