都会育ちのギャルが田舎に転校してきました
「…」
教科書を要らないと納得する私に、犇々と浴びせられる無言の重圧。
それは確かに右隣から。
コイツは一々視線が重い。
苛々しながらも湊に目を向ける。そしたら湊は『コンコン』と2回だけ教科書を叩いた。
自分の机に置かれた日本史の教科書を叩き、視線だけで左隣の私に語りかけてくる。
イライラ。イライラ。イライラ。ムカムカ。ムカムカ。ムカムカ。――――――チッ!
依然としてイライラとムカムカが止まらない。ただ増すばかり。その原因ともなる無言の重圧。隣に座る男に腹が立ち、
ガタガタッ―――‥
教室中に音を響かせると、湊の真横に机を引っ付けた。