都会育ちのギャルが田舎に転校してきました
「言っとくけど!元は『くさかべ』だったのにお父さんが愛莉紗が嫌がるって言うから『KUSAKABE』に訂正したんだからね!?」
「どっちもダサい」
「煩い!大体ボサッと突っ立ってないで、暇なら愛莉紗も自分の部屋の片付けでもしてきなさい!」
「…自分の部屋?」
「そうよ?向こうとは違ってこのただっ広い新居では真麻とは別々の部屋だから」
段ボール箱から荷物を取り出しながら言われる。
扉に凭れ掛かって話を怠そうに聞いていたけど、お母さんの言葉に一気に覚醒させられた。
瞬時に扉から背を離し、キラキラと輝きを放つ目で母親を見る。