都会育ちのギャルが田舎に転校してきました
「俺キミの事探してたんだよ!」
「…私を?」
この男に興味がなくなった私は、怠そうに聞き返す。愛想の悪い私に嫌な顔一つせず爽やかな笑顔で言う少年。性格も良いとか腹立つ。
「そうそう!都会から来た子って俺達と同い年だから、会ってみたいって話してたんだよ!」
「俺達?」
「うん!俺とあと2人居るんだよ!女1人と男1人。この街に住んでる3人の高校生のうちの2人だよ。島にはもっといるけどね!」
女、か。面倒臭いなぁ。女にはあんまりいい記憶はなかったりする。
男もどうせ、鼻垂れ小僧でしょ?会う価値ないじゃん。
面倒臭いと考える私は―――――瞬時に固まった。
顔が強ばる、茶髪少年の言葉を思い出して。