都会育ちのギャルが田舎に転校してきました
「は?」
「ほら!早く2人のところに行こう!後ろに乗って?」
「いや、私は…」
“会いたくない”
そう言おうとするが躊躇う。
だって島に子供はちらほら居るみたいだけど、この街に同年代は茶髪少年を含めて3人だけ。仲良くしといて損はない―――?
学校では馴れ合いなんて一切考えたことがなかったけど住む場所となったら別だ。
素早くその事を考えると茶髪少年に引かれるまま、自転車の荷台に乗ろうとするが―――‥
「ちょ、ちょっと待って!」
それは茶髪少年によって叶わない。
乗れって言ったり、待てって言ったり。コイツに振り回される私の機嫌はブリザード並に荒れている。