都会育ちのギャルが田舎に転校してきました





――――「やばいっ!」

「愛莉紗が時間通りに行くなんて珍しいじゃない」

「行きたいわけじゃない!行かないと学校に行けないからだよ!」




半ばキレ気味に母親に言う。


私も遅刻すればいいと思ったよ!――でもそれじゃあ高校には辿り着けない。


それは高校の場所が分からない以前の問題だった。


この島に設立された唯一の高校。私が住む町からは自転車でおよそ40分は時間を要するらしい。


同じく島に唯一の小学校は町から近いところにある。だから真麻は歩いて行った。
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