アップル☆マジック♪プリンセス
『レイ』


ドアにそう書かれたプレートが掛けられている部屋を見つけた。


リアンがそっとドアを開くと、静かな寝息が聞こえてきた。


――――ス―――......ス―――......


足音をたてないように歩いて近づくと、布団からレイの顔が少しのぞいていた。


「寝顔は可愛いんだ......」


昨日はあんなに不愛想だったのになぁ、とリアンは思いながら揺り起こした。


「レイさーん、朝です、あの――――......起きて下さーい」


と言うと心底嫌そうに眼を開け、


「あぁ......あんたか」


と言うと再び布団にもぐりこんだ。
< 29 / 98 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop