アップル☆マジック♪プリンセス
「あの......レイさん」


「んぁ?」


「あの......重い方持ってくれたんですか?」


そう言うリアンをレイはチラリと見て、ポケットから透明な袋を取り出した。


袋の中では、少量の金色の粉が底でキラキラと光っている。


「......マジックダスト」


小さくレイは言うと、再び袋をポケットに突っ込んだ。


――――マジックダスト?


「何ですか、それ?」


「物に魔法をかける粉。今日の分はまだ貰ってねぇ。昨日の残ってた分があと1回分だったし、テメェ、普通に持ってたらもてねぇだろ」


と言って、レイは再び速足で進みだした。


――――あと1回分なのに、私の為に使ってくれたんだ......。


そう思うと嬉しく思えた。


「優しいんですね!!」


そうニコッと笑って言ったリアンに、レイは薄く笑って答えた。




「変なヤツだな。お前」



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