アップル☆マジック♪プリンセス
~レイside~


その後、レイは部屋へと戻り、棚の上の写真を見て薄く微笑んだ。


「アイツは、あの時の俺と違って、......ちゃんと、前向きなんだな」


そう言って、写真を手に取り、そっと撫でた。


写真の中で優しく微笑んでいる1人の少女――――『アンナ』。


空の上にいる彼女に向かって、レイは言った。


「あの時の俺は、お前が全てだった。......お前さえ、いればよかった」


当時、孤独だった自分の1番傍に居ていくれた彼女。


今、自分はあの時の彼女の様になるべきだと思った。


だから、犯人探しに協力する事を決意した。


「いっちょやってやるか」


レイは1人、陽の射し込んだ部屋の中で意気込んだ。
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