ハッピー☆ウエディング
ギイ――
ん?
開いた・・・
“押してダメなら引いてみろ”・・・ですか。
ははは。
あたしは今のが誰にも見られてなくて、1人ホッとしてしまう。
中を覗いて最初に目に入ったのは大きな窓だった。
カーテンの閉められていない窓の外には綺麗な夜景が見える。
それから、さらに顔を突っ込んで中を見渡す。
シンプルな部屋には、大きなキングサイズのベッドが置かれていた。
あたしは、静かにドアを閉めると確かめるようにベッドに近づいた。
暗闇の中でそこに誰かが眠っているのがわかった。
「・・・慶介?寝てるの?」
布団をゆっくりと剥いで、慶介の顔を覗いた。
「慶介!!」
マジマジト見つめて初めてわかった。
慶介の顔は苦痛に歪み、息も荒い。
あたしは慌てて額に手を当ててみる。
「わっすごい熱!!?」