ハッピー☆ウエディング
「・・・」
「・・・ぉぃ・・・」
「・・・」
「葵ってば!!!」
「わッ!?」
驚いて顔を上げると目の前には、呆れた顔であたしを見つめる美羽がいた。
「ご、ごめん・・・なに?」
慌ててあたしは笑顔を作る。
美羽は、はぁーと溜息を付いた。
「葵さ、最近変だよ?なんかあったの?」
「・・・・」
美羽はあたしの顔をじっと眺めた。
そして、あたしの手に握られていた携帯にチラッと視線を送る。
「例のダンナ様とまたケンカでもしたの?」
「・・・なッ!ダンナさんなんかじゃないよ!あんなやつ!!!」
あたしは今きっと、耳まで真っ赤になってるだろう。
自分でも慶介の話題になって、こんなに冷静じゃなくなるなんて驚いてる。
「あんなヤツ・・・ね。で?なにがあったの?」
美羽はなんでもお見通しという顔をして、にっこり笑った。
「・・・・ん。実はね」