ハッピー☆ウエディング

うわぁ、中も広いな~


真ん中に大きな階段があって、その両脇に受付と書かれたところがある。

そして、左右の壁にはエレベータが、たくさん設置されていた。



「ハギモトさん・・・」


あたしは小さく呟くと、胸に抱えていた紙袋に力を込めた。






「あ、あの・・・すみません」


「はい」



受付に座っていた、綺麗なお姉さんに声をかけた。
愛想のいい顔でにっこりと笑った。



「何か御用ですか」

「えっと・・・は、ハギモトさんって方に書類を届けに来たんですけど」



あたしが、持っていた封筒を差し出すと『ああ』という顔をして、またにっこりと微笑んだ。



「少々お待ちください」


受付のお姉さんは、なにやら電話をしているようだった。
そして、丁寧に電話を切ると、またあたしに向き直った。



「植草様でいらっしゃいますね?萩本は現在13階の企画部におります。左の奥から2番目のエレベータをお使いください」


そう言うと、スッと手でエレベータの方向を指した。


「あ、ありがとうございます」


あたしは、ペコリと頭を下げて、エレベータへ急いだ。



なんかやだよ~


13階って、何階まであるんだろう。



あたしは言われた通り、13階に辿り着いた。



【企画部】


ここだな・・・



あたしは恐る恐る顔を覗かせた。

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