ハッピー☆ウエディング
「葵~なんかいい事あった?」
「へっ!?」
そう言ってニヤニヤと妖しい笑みを浮かべてあたしを覗き込んだのは美羽。
「なにもないよ」
あたしはヒラヒラと手を振った。
「こらぁ!白状しろ~」
「ぐぇっ苦しいぃ」
美羽はあたしの首に手をかけてグイグイ揺する。
「言う気になった?」
にっこり笑って両手を離してあたしの顔を見つめる。
「・・・・・・」
美羽のその期待に満ち溢れた顔を見て、あたしは小さく溜め息をついてうつ向きがちに話した。
「実はね…」
「うんうん」
身を乗り出して瞳をキラキラ輝かせた美羽。
「慶介とね」
「慶介と?」
その名前を口にするだけで、頬はピンク色に染まる。
あたしはひと呼吸おいて言った。
「・・・・・遊園地行くんだ」
「まじでぇ~!!・・・・・・・って、は?」