ハッピー☆ウエディング
驚いた顔をしたのは一瞬だけだった。
慶介は驚くほど冷静な顔をしてあたしを見つめた。
その口から発せられる次の言葉をただ黙って待つ。
「・・・・本当にいいのか」
「え?」
そして、景色も見ずに俯いた慶介の表情は暗闇に溶けて、はっきりと読み取る事は出来なかった。
慶介の口から出た言葉は、喜こびの言葉なんかじゃなかった。
むしろ、この結婚に疑問を抱いているような・・・
そんな、言葉だった。
あたしは、慶介の言葉の真意がわからず、ただ・・・
俯いている慶介を見つめるしかなかった。