ハッピー☆ウエディング
ええええええ!!!?
「い、妹おぉぉ!?」
慶介が受話器越しに考え込んでいるのがわかる。
妹がいるって事は聞いていたけど、まさかこんな形で会うなんて思ってもみなかった。
しかも、あたし、嫌われてるっほいよね!?
いや、間違いなく。
あたしは“妹”を思い返す。
どこか儚げで、凛とした顔立ちの少女。
まさに、日本美人。
女のあたしも息を呑むほどの美しさだ。
確かに、慶介も綺麗で整った顔だけど・・・・
「・・・・・あんまり似てないんだね」
頭で思っていた事が勝手に言葉となっていた。
あたしはハッとして、口をつぐんだ。
『・・・だろうな』
慶介は、はあーと深く溜息をついた。
『改めて、葵には会ってもらうつもりだったんだが・・・やっぱりこうなったか』
ブツブツ独り言のように言う慶介。
あたしの頭には“?”マークがついているだろう。
『絵梨(エリ)はほんとの妹じゃないんだ』
え?
・・・ゴトン
あたしは、今度こそ、持っていた携帯を落としてしまった。