ハッピー☆ウエディング
「・・・・・・」
慶介は、ただ黙って絵梨ちゃんを見つめている。
見つめ合っている二人がなんだかただの兄妹には見えないよ・・・・
下唇をキュッと噛み締めていた絵梨ちゃんは、今度はあたしに視線を向けた。
涙で真っ赤に充血した瞳に真っ直ぐ見つめられてあたしは、ビクンと体が震えた。
「なんで、慶介があんたみたいな子供と結婚しなくちゃいけないの!!?
なんでよっ!
だって・・・全部アイツらの計画通りじゃない!
アイツのせいで慶介がしなくていい結婚する事ないよっ」
「・・・・・」
「・・・・・・・」
ボロボロと次から次へと涙を流す彼女をあたしは、ただ黙って見ているしか出来ない。
頭が混乱してる・・・・
胸がドキドキするの・・・・・・
今、何が起こってるのかいまいちピンとこないんだ、あたし。
両手で顔を覆ってなき崩れてる絵梨ちゃん。
彼女が言ってる事は、単に制約結婚の事なんだろうか。
慶介は、そんな彼女を黙って見つめている。
そして、慶介はとても静かに口を開いた。