ハッピー☆ウエディング


慶介の家に行ったあの日からもう二週間がたってる。


あたしはなぜか『すぐに連絡がくるはず』なんて心のどこかで思っていた。


でも、あたしの思いとは裏腹に、待っても待っても慶介からの連絡はなかった。


それから決まって浮かんでくるのは、慶介の最後の顔。


不安に押し潰されそうになるあたしをいつも救ってくれるのは、慶介から貰った“婚約指輪”だった。



『大丈夫』



『きっと大丈夫』



その指輪。



あたし今はネックレスにして肌身はなさず持ってるんだ。



そうしないと、指輪ごと慶介があたしの前からいなくなっちゃいそうだったから。


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