ハッピー☆ウエディング


「だってそうでしょ?
まだ子供のあたしに理解しろって方が無理なのよ。
だから、慶介と母がいつまでもうちにいて、父と仲良く笑っているのが子供ながら嫌だったの」






あたしは小さな幼い慶介を思った。

一体彼はどんな子供だったんだろう。

今みたいにヒョウヒョウとしてたの?



それとも・・・・・・




笑ったり泣いたりしてたの?






「でも、その溝を埋めようとがんばってくれてたのは慶介だった。
いつもあたしと一緒にいて笑わせてくれた。
一緒にいるいちにあたしは慶介が大好きになった。
あたりまえのように、あたしは慶介に惹かれていったの・・・・・」


そう言った絵梨ちゃんの顔から一瞬、光が消えたのをあたしは見逃さなかった。






< 207 / 337 >

この作品をシェア

pagetop