ハッピー☆ウエディング
「わかってんだって、そんな事。親父にも慶介さんにも迷惑かけてるって・・・・・」
そう言った、瑛太は「あぁ~あ」と宙を仰いだ。
「絵梨はさー・・・・・・」
ガシガシと頭を掻いて、なにか言いにくそうにあたしの顔色を伺っている。
―――?
「・・・・絵梨は、好きな奴いるだろ?俺なんか、超嫌われてるし。
親父は親父で絵梨と俺をくっつけたがってるしよぉ。
俺が家にいるとなにかともめたんだよな。
それが面倒くさくてさ。
それなら俺が出てけばいいと思ったんだけど・・・・
なんか余計ややこしくなってんだなぁ」
瑛太そう言うと、たばこを銜えて火をつけた。
そっか。
そうなんだ。
瑛太は知ってるんだ。
絵梨ちゃんが、慶介を好きなのを・・・・・・・・
そして、瑛太は・・・・絵梨ちゃんが好きなんだ。