ハッピー☆ウエディング
「それでは、そろそろ失礼します」
そう言うと社長は重たそうな体を起こした。
それに続いて後ろに座っていた男の人も立ち上がった。
この人はきっと秘書かなんかだろう。
お父さんもお母さんもスッと立ち上がった。
「さ。慶介も」
今までずっと黙っていた慶介。
社長に肩を叩かれ促されたけど、立ち上がろうとはしなかった。
そして慶介は真っ直ぐにあたしを見つめた。
切長の瞳。
笑うと垂れ目になって急に印象を少年のように変えてしまう。
その瞳が好きだった・・・・・