ハッピー☆ウエディング


『慶介君や葵さんに迷惑かけたんだ。ちゃんと謝りに行かなきゃいかんな』


『え?』



慶介さんと・・・・・葵?


なんで親父が葵を知ってんだ?



『二人には、お前の代わりにこの会社を継いでもうらうつもりでいたんだ。
瑛太が戻って来たからには、二人がこれ以上一緒にいる意味もなくなってしまったからな』



瑛太は自分の父親が言っている意味がすぐには理解できなかった。


『ちょっ・・・・待てよ・・・・二人は・・・婚約してたのか?』



膝の上で握り締めていた手が小刻みに震えだしてくる。


『なんだお前、葵さんと知り合いだったのか?
年が明けてすぐに籍を入れて、この会社の次期社長として慶介君には勉強してもらうはずだった。
それには何かと縁のある会社の植草さんの娘さんに慶介君と一緒になってもらうつもりだった。
言ってなかったか?』



社長はそう言うと、ズズズと音をたてて熱いお茶をすすった。



『・・・・聞いてねぇよ・・・』






まじかよ・・・


付き合ってるだけじゃなかったのか?



なんだよ、慶介さん・・・・
そんな事一言も言ってなかったじゃねぇか・・・・


前に会った二人は無理矢理一緒にさせられてる感じじゃなかったぞ?






なんてゆーか・・・・



むしろ・・・・





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