ハッピー☆ウエディング


「・・・お茶でいいです」



あたしは、コーヒーが飲めない事にすらこれが子供っぽいんじゃないかって思えてしまう…。



「紅茶でいい?」

「あ・・・う、うん!」



そんなあたしの気持ちに気付いてか、気付いてないのか、慶介は甘い紅茶を入れてくれた。



革製の黒いソファに座って、テキパキ動く慶介を目で追う。



慣れてる……





1人暮らしなんだ。




そのわりにほんとに綺麗にしてあるし。
あたしの部屋なんかよりよっぽど片付いてる。



「どうぞ」



慶介は、透かし彫りのガラスのテーブルにシンプルなカップを並べ、あたしの横に座った。


< 28 / 337 >

この作品をシェア

pagetop