ハッピー☆ウエディング
慶介なの?
・・・・・そんなわけないよ。
うん。
慶介がいるわけないじゃない。
あたしはドキドキと大きな音をたてる胸をそっとと押さえた。
薄暗くなったリビングに戻ってくしゃくしゃになったままのブランケットを拾い上げた。
―――コトッ
「?」
その拍子に、なにかが転がる感触がした。
あたしは、こたつの布団を持ち上げて中を覗き込んだ。
「・・・・・・・・・」
なに、これ・・・。
なんで?
一気に視界がぼやけて、なにも見えなくなってしまった。
あたしは熱くなった瞼をきつく閉じて、それをギュッと握り締めた。