ハッピー☆ウエディング
え?
し、知りたいって・・・・?
そりゃ、知りたいですけど。
・・・どいうこと?
慶介は、固まったまま動かないあたしを見て、口の端をくいっと上げて笑う。
「け、慶介・・・」
慶介のやわらかな唇の感触。
あたし、キスされてる・・・・・・
慶介は唇を離して、ギュッと閉じられたあたしの顔を覗く。
「葵、肩の力抜いて」
「・・・・」
あたしの顔は、まるで林檎のように赤く火照っているだろう。
「・・・・・葵?」
慶介の低くて優しい声があたしの名前を呼ぶ。
あたしはそっと目を開けた。
「そんなに緊張されるとやりにくい」
ぼぼぼぼぼっ
「な、なな・・・なに言って・・・」
慶介はあたしの肩に腕を回すと、もう片方の手でメガネを外した。
ドクン!
やばい。
あたしはそれだけで、気を失いそうになる。
慶介の腕に力が入って、さらにあたしを抱き寄せた。
あたしは反射的に目を閉じた―――