ハッピー☆ウエディング


あたしは手に持っていたクレープを見つめた。



「あたしさ・・・もしかしたら・・・・・・」


「うん」


あたしは、ゴクリを唾を飲み込む。
そして、目をギュッと閉じた。



「・・・ょ・・・・・・嫁にいくかも」


「ふーん」








………はれ?


あたしは、閉じられていた目を開けて美羽を見た。
美羽はおいしそうにクレープをほおばっている。



意外な反応。





美羽があまりに普通にするから、あたしはなんだか拍子抜けしてしまった。


美羽ってほわんとした感じだけど冷静なんだ、とあたしは感心した






「・・・・って、嫁ぇ!!??」





ええ!?




遅!!!




あの返事だったのはただたんに、美羽の頭が理解するのに時間差があったんだ……
あたしは美羽の顔を見た。


手元のクレープを落としそうなのをなんとか堪えた美羽は、



「……葵、冗談はもっとうまくいって?ま、笑うには最高だけど」



と、ケラケラ笑った。



「美羽~、あたしほんとに……」






あ………




あたしはそういいかけて、目の前の光景に釘付けになった。


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