ハッピー☆ウエディング
てゆーか、どうしてあたしこの人と結婚しなくちゃいけないの?
どう見ても、20代後半だ。
一ノ瀬慶介はあたしの隣に腰を下ろした。
亮と慶介に挟まれて座ってあたしはなんだか居心地が悪かった。
「今日は仕事帰りなの?」
母が親しげに一ノ瀬慶介に話しかけた。
「はい。残業が入ってしまって。早く来さして頂くつもりだったんですが…」
「君も大変だな。あ、母さんビール持ってきて」
父までも嬉しそうに振る舞ってる。
「俺も、俺も!」
「バカ!あんた未成年でしょ」
母が弟をこづいた。
何よ、これ……?
和気あいあいとした雰囲気がうちを包む。
あたし1人取り残された気分。
今日はあたしの誕生日でしょ!?
プルプルと手が震えだした。
「……………」
「葵、どうしたの?」