ハッピー☆ウエディング


「付き合ってるってゆーか。もう、・・・・婚約してるんだよね。」


あたしは、そう言うとクレープをかじった。


「・・・・・こ、婚約・・・」


美羽は、呆然と慶介を眺めている。


「ごめんね、黙ってて・・・言い出せなくてさ」


あたしの言葉に美羽はハッとして振り返った。


「うん。びっくりしたけど・・・葵・・・あんた、あの人の事好きなの?」





ドキン





美羽があたしの顔をじっと見つている。




好き・・・・




わかんない・・・・




ただ、勢いにまかせてOKしちゃったけど・・・






あたし、慶介の事どう思ってんのかな。






慶介の気持ちも聞いた事ないし。





あたしは、慶介に視線を戻した。




あたしにはまるで無縁のようなタイプ。





ここから見てるとほんとに違う世界の人に見えてしまう。





慶介は目の前に置かれたカップを口に運んでいる。
そしてまた、時計を見た。


誰を待ってるんだろう・・・






その時、慶介は誰かに気づいたようで、顔を上げた。







・・・・・・え?



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