ハッピー☆ウエディング
「んん……」
ゴチッ
「いた…」
寝返りをうったあたしは何かにぶつかった。
「…ん?」
眠い目を擦りながらあたしは自分の目の前に横たわる物を見た。
「ぎゃっ」
思わず声をあげ、後退りする。
だって、なぜかあたしに寄り添うように、引き締まった若い男の裸体が月夜に照らされて、妖艶に煌めいていたから……
「?」
あたしはもう一度両手で目を擦る。
よく見ると、その生めかしく見えたのは自分の弟だった。
いつ帰って来たんだろう…
てゆーか、こいつはなんでパンツ一丁なわけ!?
すぐそばには、浴衣がクシャクシャに脱ぎ捨てられていた。
よく見ると、体が赤く熱ってる。
「…ったく、どれだけ飲んだのよ」
あたしは溜め息をついて息遣いの荒い弟の体に布団をかけた。
まぎらわしいな……