ハッピー☆ウエディング
「やばっ」
時計を見ると、約束の11時。
時間ぴったりに彼は迎えに来た。
あたしは急いで携帯と鞄を手に取ると部屋を飛び出した。
ダダダダ
階段もすごい勢いで駆け下りる。
「ちょっと葵っ!なにその格好!」
玄関まで来ると母が待っていた。
あたしの服装を見るなりダメだしだ。
「あんた、もう少しかわいい服はなかったの?」
失礼な!
あたしは結構このTシャツを気に入ってた。
白地に淡いピンクでイラストが描かれてるんだ。
「着心地はいいんだけど・・・」
「バカ!ちょっと来なさい」
結局、Tシャツは却下され、黄色いチュニックと茶色のカゴバッグを持って家を出た。
「・・・お、遅くなってごめんなさい」