ハッピー☆ウエディング
慶介もあたしがタオルを持っている事に気が付いて
『あ…』
なんて小さく呟いた。
あたしの腰のあたり…
なんか違和感が…
考えたくなくても考えてしまう。
だめだめっ
慶介の腕にふいに力が入った。
?
あたしは口を塞がれたまま慶介を上目使いで見上げた。
見上げたあたしの視線と慶介の視線がぶつかった。
ひえ~~
あたしは慶介から顔をそらす事ができない。
あたしを見つめる慶介。
そして塞がれていた手は首筋に伸び、あたしはキスをされた。
え?
なに?
な、なんで…
今の展開についていけずあたしは目を見開いたまま慶介を見つめるしかない。
慶介はそんなあたしの顔を見て、まるでこの状況を楽しむかのように少年のように笑い、人指し指を唇に当ててみせた。
そしてまたキス。
あぁ…
あたし頭ん中、もうグルグル回ってる……
このキスのせいだ…
やたらキスが上手いから…
あたしは慶介に全てを委ねていた。
雪絵さんの事なんかすっかり忘れ、慶介と重なる唇を感じてる。
なんか…
なんか、あたし変だ。
慶介が…
2人……
そして、あたしの意識はそこで途切れた―――