ハッピー☆ウエディング
満月
あの旅行から数週間が経っていた。
もう、夏休みも終り残暑が厳しいこの頃・・・
あたしは、イライラしていた。
「最近、どお?あの『ケイスケ』さんとは」
あたし達は、屋上でお弁当を食べていた。美羽が卵焼きを口に運びながらあたしを見た。
「んー?」
あたしは、サンドイッチを一口食べて空を仰いだ。
「それがさ・・・最近全然連絡なくて。メールもないんだよ!?」
そう言うと、はぁと溜息をついた。
「ふうん。やっぱ社会人は忙しいのかな」
美羽は、勝手に1人で納得したように頷いている。
「でもでも!!メールくらい返してくれてもいいとおもう!!!」
あたしは頬を膨らませてみせる。
「・・・葵。あんた変わったね」
美羽があたしの顔をニヤニヤと覗き込んだ。