LOVERS♥HOLICK~年下ワンコと恋をして
東さんはさすができている人で、

私の大事な用事という言葉をちゃんと覚えていてくれて、

早めに休み時間を上がって交代を申し出てくれた。

「昼休みの間に帰れると思うのだけど、

 もし、戻ってこれなかったら、

 時間休処理でお願いできる?」

「デートですか?」

「まさか、もう、私が誰と付き合ってるか知ってるくせに。

 人と会うんです。

 急いでいるらしくて、

 さっき連絡が来たんです。」


「課長には上手く言っておきますから、

 後の事はお任せ下さい。

 お土産期待してますよ。」

「有難うございます。行ってきます。」

「ごゆっくり」とひらひら右手を振って送りだしてくれる彼女に、

やはり年上の頼もしさを感じずにはいられない。

東さんに感謝しつつ、

迎えに来てくれているはずの人を探して1Fのフロアーの受付辺りを

キョロキョロと探した。

< 158 / 272 >

この作品をシェア

pagetop