LOVERS♥HOLICK~年下ワンコと恋をして
うううっ




さっきのコブがジンジンいたい。




柊は、迎えに来た俺の母親(専門家)に連れて行かれ、

俺はタキシードを持たされ、

ぽいっと放り出された。


「柊~っ」


「情けない声出すんじゃないわよ、

まさかこのままのかっこで、パーティ出す気なの?

女はこういう時、

ここぞとばかりに着飾るものなの!

さっさと着替えて

頭冷してなさい」


再会したばっかの息子にひどくね?

重厚なドアに張り付いて聞き耳を立てるけど、

その向こうがどうなっているのか、

全く伝わってこない。

邪魔なんだよ子お飾り付きの重そうなドア、

いらいらしながらけりつけると、

逆に足が痛くて、

余計イライラが募った。

「馬鹿かお前は。」

いつから見ていたのか、

碧兄が呆れた顔で立っていた。

「うるさいなあ」

「相変わらずガキだな。」

むうっとすると。

「あはは、ホント相変わらず可愛いやつ。」

兄貴は、うれしそうにぐりぐりと俺の頭を刺激した。

「う~もうやめてよ、兄さん。」

昔からこうやっていつも俺を慰めてくれた碧兄

業兄の様な人当たりの良さはないけど、

久しぶりに会ってもかわらない。

俺がたいして曲がらずにここまで来たのは、

兄貴たちがいてくれたからだ、

ああ、今になって思う、

親父に感謝すべきなのかもしれない。

この兄たちの兄弟でいられるってこと。






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