LOVERS♥HOLICK~年下ワンコと恋をして
「僕、彼氏から高木さん勝ち取ったんですよね?」
「や。勝ち取ったとは言えないんじゃない。
単に私があいつにキレただけで、
あなたはきっかけでしかない。」
「あ~…ですよね。」
「そうね、でも、勝ち取っているところもあるかな。」
「そ、それって?」
「だってあなたは、戻ってきた。それによって私の心は限りなくあなたに近づいたもの」
「じゃ、彼氏に昇格ですか?」
「や、う~ん、セフレに昇格ぐらい?」
「セフレですか。」
「ごめん」
「ま…
それでも…
僕は必要ということですよね。」
「君がそれを受け入れるならね」
う~んと考えたあと、
「条件があります。」
「条件?」
僕のことを、「君」を付けずに名前で呼ぶ。
それから僕以外のセフレは作らないこと。」
「彗くん」
「ほら、君はつけないで。」
「じゃあ、彗、誤解ないように言うけど、
私誰とでもって女じゃないんだけど」
「わかってますよ。」
「じゃあ、私を柊って呼ぶ?」
「はい!
じゃあ、契約成立ですね。」
「生意気!」
セフレだろうがなんだろうが
彼女にとって必要であるならそれでいい。癒してやるよ。
そして僕なしでいられなくなればいい。
そのまま背中から彼女を抱きしめた。