LOVERS♥HOLICK~年下ワンコと恋をして
「泉さんあんたが、柊を?!!
俺を甘い餌で誘っておいて、
俺から柊を取り戻したんだな!」
「は?何言ってるんだ?」
「柊が消えたんだ。
それもさっきまで一緒にいたのに一瞬の隙に!
諦めて、婚約するみたいなこと言ってて、
大掛かりな芝居打ちやがって、
柊を奪うのが目的だったんだな。」
泉陽向、柊の元彼。
こんなやつの誘いに乗った俺が馬鹿だった。
だいたい想像つくのに、
もともと未練タラタラだった。
婚約式なんて、
ウソだったのか?
「さっきから何言ってんの?
柊がどうかしたのか?」
「何を白々しい!柊を返せっ!」
「お、お一落ち着けって」
泉に掴みかかった俺を、
ホテルの従業員が取り押さえた。
「離せっコイツが俺の彼女をっ」
羽交い絞めになってもみくちゃになっても、
俺は泉に掴みかかってを緩めなかった。