アニメオタクですいません。


『3組の西田ってお前のこと好きらしいよ!』



自分の名前が耳に入り込んできた。


『誰それ。』


あの人はそう尋ねた。

そして、あの人の会話の相手は答えた。




______『あのキモイオタクだよ!』






「やめてよ!!!!!」




自分の叫び声で目が覚める。
窓の外を見ると、青空が広がる晴天。

そして、ふと思う。


あれ?

私は何して…。




私は夢を見た。


それは中学生の時の記憶を思い出させる夢。

あの体験は私のトラウマ。

そして、アニメが好きなことを隠すと決めたきっかけ。



好きなことを隠すことは、結構辛い。


「…はぁ…」


身近に、話せる人がいたらな…。


「あの。」


すると、隣から声がした。
…誰?
私は恐る恐る隣に目をやった。


そこには私のカバンとシューズ、そして体育の前に着替えた制服。
それと…藍色頭の男子。

…ん!?男子!!??


「起きましたか?」


ニコッと微笑んだ、彼…

どこかで見覚えのある顔だった。


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