アニメオタクですいません。
「そりゃ、妹に怒られるからな」
「1000円になりま~す」、店員さんの声が脳内でリピートされた。
私は…ずっと待ってたんだ。
入荷待ちと聞いて、ずっと待ってたのに!
「もう帰る!!!」
私は出口に向かって足を速めた。
だが、それは阻止される。
______ガシッ
強い力で腕をつかまれた。
「西田さん」
「…何でしょう」
相手は神沢くん。
神沢くんは無表情、何を考えてるかなんてわからない。
「部活、一緒に行こう」
そんな神沢くんは言う。
これって、もしかして私に拒否権はない?
すると、アニショップの袋を持ち、夜月くんが近づく。
ファンブックは買い終えたようだ。
「待ってるからね」
満面の笑みでそう言った。
私は神沢くんの手をなんとか払い、外に出た。
「…何やってんだ、私は」
これから何か起こる気がする。
嫌なはずなのに、何故か空はいつもより輝いて見えた。